庭に転がっていた栗の丸太でローテーブルを作ってみた


前回に引き続き、家の2階編。今回は敷地内に転がっていた栗の丸太を使ってローテーブルを作っていきます。


我家の家裏には栗の木が数本生えているのですが、その中に屋根に干渉しているものがあり、このままだと後々家に負荷をかけてしまうということで、引っ越してきた当初オーナーの知り合いの木こりの方に切って頂きました。




切られた栗の丸太の数々。このまま放置してあるのも勿体ないので何かに使えないかと目にする度に考えていたのですが、今回はローテーブルになってもらいましょう!



作業開始


いろいろ物色してローテーブルにちょうどよさそうな一本を選んできました。




まずは不要な部分をカットするため丸ノコで切断しようと試みましたが、幹が太すぎて貫通できず…




周囲をぐるっと一周したところで今度はノコギリにバトンタッチ。丸ノコでは届かなかった中心付近を汗水垂らして切る事30分…




「ドスっ
と重々しい音を立てて木片が落ちました。これだけでなぜかすごい達成感




次に丸太を横方向に切断して天板になるべく水平面を作っていきます。ちょうど高さがAmazonの段ボール箱と同じくらいだったので、それを使って下線を引いて




丸太をまっ二つにするべくノコギリでひたすら切る切る切る!! 画像では半分以上切れているように見えますが、ここまでくるのに丸二日。さらに丸太を固定するため地中に埋めてある部分があるのでまだまだ道のりは長く…




途中、ちゃんとまっすぐ切れてる…?と疑心暗鬼モードに入り、少し進んでは縦にスライスして様子を見るというのを数回繰り返していると…




おお?なんかこれはこれでいいんじゃね?と思えてきました。端から端まで切って全面天板にするつもりでしたが、ちょっと残す事で予想外の丸太感が!




ということで、ガタガタの段差と切りキズだらけの天板部分をかんなを掛けて平に削っていきます。もちろん人生初かんな。使い方はYouTubeでリアルタイムスタディー。なんというデジタル世代…。




四苦八苦しつつもかんな掛けしたところは見事な木目が出現…!
「う、美しい…」
思わずテンションがあがります。




かんなが掛けられなかった段差のある端の方も含め、全体をサンダで研磨していくと…




おおおお!! なんということでしょう!想像以上にいい感じのプロダクトが目の前に!




仕上げに蜜蝋ワックスを塗ってツヤ出しと表面保護をして…




完成!天板ツヤっツヤ。




別アングル。飾らないブコツな丸太らしさと木目の美しいソリッドな天板が調和した、なかなか良質なローテーブルができました。完成まで何日も費やし苦労して作った事もあり、興奮し過ぎて過剰評価になってしまいましたが個人的に大満足の一品に仕上がりました。




庭に転がっていただけのただの丸太が手を加える事でひとつのプロダクトとなり、日々の暮らしの一部となるという一連のプロセスは、工夫して生きるをモットーにしている筆者にとっては大興奮の体験でした。


特に普段モニター越しのデジタルな世界で実体を持たず実用性のない2次元オブジェクトしか作った事がない筆者には究極のアナログ作業。⌘+Z(※1)の効かない作業はとてつもない集中力と持久力が必要でした。実際天板部分を切断する際、電動丸ノコではなく手動のノコギリを使用したのですがなかなかまっすぐ切ることができず、徐々にひねりが加わってしまい水平面で初めて機能する天板に仕上がるまで丸3日間、朝から晩までひたすら切り続けました。その甲斐あって完成した際の喜びはひとしお。改めてモノ作りのすばらしさを実感しました。


さて、この栗の木ローテーブル、今後どんな形で2階部屋の一部となっていくのでしょうか?その模様は別記事でお披露目します!お楽しみに!

(※1) ⌘+Z(コマンドゼット)Macでの諸作業で一つ前の行程に戻るという指令のショートカット。つまり、なにかミスをしてしまってもいつでもミスをする前に戻れる便利機能。実生活においてもついつい発動したくなるが、現実は覆水盆に返らず


(本文おわり)


実は今回の作業でノコギリを曲げてしまったので次はこれを買おうか思案中〜


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